「あなたの街のドクターが答えます」より

質 問 :

ストレスで体調を崩しやすいタイプなのですが、どこへ行って、どんな治療を受ければよいか分かりません。(26歳OL)

 

 心身に影響を与える要因をストレスといい、暑さ、寒さなど物理的なものから、対人関係など心理社会的なものまで、さまざまなものがあります。人間には、ストレスがあっても、元の心身の状態に戻ってバランスを取ろうとする自律神経の働きが備わっていますが、ストレスがあまりに強かったり、長く続いたりするとバランスを保てなくなり、心身の不調として自覚されるようになります。

 例えば疲れやすい、胃腸の具合が悪い、ドキドキする、呼吸が苦しい、めまい、頭痛、皮膚炎、不眠、イライラ、うつ状態など、さまざまな症状として表れてきます。これらは自律神経の過度の緊張によるものですから、緊張を和らげリラックスしやすい生活をすることで、症状は軽くなります。

 適度な休息と規則的な睡眠を心がけ、バランスのよい栄養を取り、疲れない程度に趣味や楽しみ事に取り組んだり、自然と触れ合うなどして、心身の疲れをいやす工夫が有効と思われます。

 治療としては、薬物療法で心身の緊張が緩和され、症状はかなり楽になりますし、カウンセリングにより心を解放したり、リラックスしやすい体調を作る自律訓練法という心理療法も、とても有効です。医療機関としては、精神科や神経科でも対応可能ですが、より専門的で身近な心療内科への受診をお勧めします。